三浦元社長死亡に他殺説? 弁護側の病理学者が結論

AP通信によると、米ロサンゼルス銃撃事件で逮捕され、サイパンからロスに移送された直後の今月10日に自殺した三浦和義元会社社長(みうらかずよし=61)=日本では無罪確定=について、ロスでの代理人を務めるマーク・ゲラゴス弁護士は19日、弁護側が独自に行った検視を担当した病理学者が、死因は自殺ではなく他殺とみられると結論付けたことを明らかにした。「産経新聞」が報じた。

それによると、ロス郡検視局はすでに検視を行い、暫定的に「自殺以外の死因を示唆する証拠はみあたらない」とする暫定的な報告書を法廷に提出している。

ゲラゴス氏は「(当局の説明に)ごまかしや虚偽の疑いが濃厚だ」として、米連邦検事局に調査を要請する方針。

ゲラゴス氏の主張を次の通り。

(1)背中に殴打されてできたとみられる細胞組織の傷があった

(2)首を絞められたことによってできた可能性のある血腫がのどに見つかった

(3)首に残された跡が、シャツを使った首つり自殺とされる状況と一致しない

といった矛盾点を列挙。こうした“発見”をもとに検視局に検視のやり直しを求めたが、拒否されたという。

他殺とすれば犯人はだれかとの問いには、同弁護士は「元社長を拘束したあらゆる人物に可能性がある」と述べた。

ロス市警は元社長の死亡直後の11日の会見で、死因を自殺と発表している。これに対し、弁護側は当局の説明に納得せず、現地入りした遺族とも話し合った上、独自調査に乗り出していた。

このゲラゴス氏の指摘を受け、ロス市警がどう動くか。三浦元社長の死亡により終結をみせたかに思えた“ロス疑惑”は、ますます混迷の度を深めてきた。(松野)


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