Perfumeをマネたアーティストが、それでもPerfumeになれない本当の理由とは！？

(05/18)

｢柳の下には5匹のドジョウが隠れている｣

音楽業界で古くから言い伝えられているという言葉だ｡

要するに､一つのヒット曲が出たら､それを模倣した楽曲が必ず登場し､なぜか相応の実績を残すという｡

バンドや歌手のあり方についても同様だ。

たとえば男性ダンスユニットが流行すれば､雨後のタケノコのように同種のユニットが登場する｡

それが音楽業界における伝統的なビジネススタイルだった｡

しかし､そうしたやり方が通用しないケースが､昨年大ブレイクを果たしたPerfumeだろう｡

向かうところ敵なしといった感がある彼女たち｡

音楽業界がその大成功ぶりを静観するわけもなく､多数のPerfumeフォロアー的ユニットが登場しているのだ。

たが､そのほとんどがパッとしないのだ｡

エレクトロと呼ばれるダンスミュージックを取り入れたサウンドトラックは､その手の音楽に強いクリエイターに注文すれば､比較的安価で良質なものが制作できるという｡

しかし､Perfumeのようにブレイクに至ったケースは皆無｡

Perfumeと同じく､中田ヤスタカがプロデュースしているMEGも､一部では人気があるものの､ヒットにはつながっていない｡

アイドル的ユニット80_panに至っては､ロック路線からPerfume路線に転向してもヒットが出せず､先日解散を発表するほどだ。

ある音楽プロデューサーはこう語る。

「Perfumeがヒットした理由を音楽性だけに求めようとしても難しいですね」

そうなのだ。そもそも､プロデューサー中田ヤスタカのプロジェクト“capsule”自体､音楽的評価はさておき､ビジネス的な面ではずっと低迷している｡

といって､彼女たちのルックスがヒットの理由のすべて､というわけでもない｡

様々な要因が複雑に絡み合った結果のブレイクであり､音楽業界お得意の模倣ビジネスには適さない例だったわけだ。

Perfume自身は､7月に新しいアルバムを発表する予定｡

大ヒットは確実と見られており､ますます勝者の街道を突き進むと見られている。（古田鉄寿）