日米の先発投手評価に大きな差! なぜダルビッシュは月間MVPを逃したのか
本場のファンも納得させる活躍で、4月のア・リーグ最優秀新人に選出されたレンジャーズのダルビッシュ有投手。日本ではリーグトップタイの4勝(0敗)、防御率2.18、33奪三振という好成績に、"月間MVP間違いなし"といった声も聞かれた。
しかし、月間MVPに選出されたのは3勝(1敗)のジェイク・ピービー投手(ホワイトソックス)。
「ダルビッシュよりも勝ち星が少ないなのになぜ?」と疑問に思うかもしれないが、ここには投手の実績評価に関する日米の差が大きく関係している。
日本で先発投手を評価する際、最も重視されるのは"勝ち星"。
しかし、米国では「投手の勝敗数は、投球内容と最も因果関係が薄い指標のひとつ」という考えが浸透している。
これは2010年に13勝12敗だったフェリックス・ヘルナンデス投手(マリナーズ)が、リーグ1位の防御率(2.27)と同2位の奪三振(232)を評価され、21勝7敗のCC・サバシア(ヤンキース)らを差し置いてサイ・ヤング賞に選出されたことからも明らか。
今回、ピービーは勝ち星こそダルビッシュより少ないが、防御率(1.67)、完投数(2)、投球回(37.2)、被打率(.162)のリーグ1位をマーク。
ダルビッシュの成績ももちろん立派だが、ピービーが月間MVPに選ばれたのは当然といえる。
では、米国で先発投手を評価する際、最も重視される項目は何なのか。
それは「投球回数」と「奪三振・与四球比(K/BB)」だ。
年間162試合をこなすメジャーでは、投球回は200イニング、K/BBは2.0が平均的。
4月のダルビッシュに当てはめてみると、投球回はゆうに200イニングを超えるペースだが、K/BBは1.94と平均並み。
奪三振率は9.00と高いものの、何度も指摘されているように四球の多さが足を引っ張っている格好だ。
"世界一の投手"を目指すダルビッシュにとって、サイ・ヤング賞は必ず欲しいタイトル。
そのためには、長いイニングを投げられる強靭なスタミナを維持しつつ、投球の精度を上げていくことが必要不可欠となりそうだ。
(2012年5月12日)
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